MV「シューティングスター」のメイキングその1

先日公開されました、
マリオ・デモンズさんの「シューティングスター」という楽曲MVを制作させて頂きました!

これから数回はこのMVのメイキングについて語りたいと思います。

使用したソフトやサービスはCiname4DAfterEffectsFuseMixamoです。

※初心者向けの説明となっていますので、画像多めで長文です。すでに知識が十分な方はスルーして下さいね。
まず第1回は「Fuse」「Mixamo」についてです。

FuseとMixamo

・Fuseは「パーツを組み合わせて、人物の3Dモデルを作るソフト」です。
…と聞くとちょっと難しそうに思うかもしれませんが、要はデジタル着せ替え人形です。

Adobe Creative Cloud(CC)に加入されている方は、無料でダウンロード出来ます。
加入してない!って方は「Steam」というゲーム販売サイトから無料でダウンロード出来ます。

上記がSteamの配布サイトです。
(※追記 Steam版とCC版の両方をインストールしてみたのですが、Steam版のFuseの方が今のところパーツが豊富みたいです)

・Mixamo「用意した3Dモデルにアニメーションを付けてくれるサイト」です。

現在のところ無料で利用出来ます
Fuseから直接、Mixamoのサイトに飛べるように出来ているので連携に関しても難しい事はなにもありません。

※Mixamoの読みは「ミクサモ」です。
パッと見でMaximo「マキシモ」と勘違いすると検索しても出てきませんのでご注意を(笑)
また、すでに数年の歴史のあるソフトとサービスなのでネット上のチュートリアル動画もいくつかあるのですが、
バージョンアップを重ねた結果、現在は消去された機能も諸々あるようです。混乱しないようにご注意ください。

それでは、まずFuseから見ていきましょう。

Fuseの使い方

今回は歌って踊っているマリオさんとカリンさんの2体をメインに作成しました。

基本的にイラストメインの動画ばかり作って来た私が、今回はなぜこんな形にしたかと言うと、
カリンさんの情報がなにもなかったので、詳しく絵に起こせなかったからです(笑)
なので、カリンさんのビジュアルはほぼ想像のものとなります。

まずはFuseを起動し、新しい人物を作りましょう。
※以降はマリオさんっぽい人を作りながら説明して行きます。

・ボディを作る。
最初に、「顔」、「身体」、「足」、「腕」と選択していきます。

・次はボディバランスの調整です。
画面上部の「Customize」をクリックしてパラメーターを操作します。

身体のパーツの長さや太さなど細々と設定出来ますが、ここでは詳細は割愛します。

・次は髪型や衣装の設定です。
「Customize」の右の「Clothing」をクリックして進みます。
「上着」、「パンツ(スカート)」、「靴」などを用意されたものから選択して着せて行きます。

更に「髪型」、「帽子」などをつけていきます。

マリオさんはキャップを被っているので、私はキャップを追加しました。

・次はテクスチャの設定です。
「Clothing」の右の「Texture」をクリックして進みます。

テクスチャの設定では、髪の毛や衣装の色を変えたり出来ます。
こだわりたい方は調整してみましょう。私は今回は演出上、テクスチャの設定は不要だったのでそのまま進めています。

これでFuseでの作業は終了です。
左上の「File」→「SAVE AS(別名で保存)」をクリックして名前をつけ保存しておきましょう。

続いてMixamoの作業に移ります。

Mixamoの使い方

・下準備

Mixamoの使い方ですが、
まずFuseには、Mixamoへデータを直接持っていくボタンが画面右上にあるので
そちらをクリックします。

そうすると「保存しておきますか?」
と聞かれるので、先ほど保存しましたが一応SAVEを押しておきます。

後は勝手にMixamoのサイトへ移動し、自動的にリグ(ボーンの設定など)まで済ませてくれます。
ブラウザが自動的に開くので、以下の画面になったらしばらく待ちます。

読み込みが終わると、画面にキャラクターが表示されます!

「FINISH」をクリックし、出てきたウィンドウで「USE THIS CHARACTER」をクリックします。

アニメーション無しのTポーズのFBXも保存しておきたい場合は、左のボタンからダウンロードして保存しておきましょう。
不要な場合は右の「ANIMATE」をクリックして、アニメーションを付ける作業に移行します。

※FBXとはアニメーションを内包した状態で保存可能な3Dモデルデータの一つです。
そして、「TポーズのFBX」とは何のアニメーションもつけていない、腕を左右に広げた棒立ちポーズのモデルデータです。
今回は必要なものではありませんが、無料なので「TポーズのFBX」もDLしておくと良いと思います。

・モデルにアニメーションをつける

さて、ここからはアニメーションを付けていきます。
「ANIMATE」のボタンをクリックすると、こんな画面になります。

一見するとややこしそうですが、アニメーションを付けるといっても、Fuseと同様に選ぶだけです。

私は「ダンスのモーション」が欲しかったので、
まず画面左上の「Search」(検索)のウィンドウをクリックし、「Dance」を選択しました。


これで、ダンスに関するアニメーションがズラリと並びます。

この中から、希望のアニメーションをクリックすると自動的にモデルに適応されます。
赤は女性青は男性のアニメーションデータだと思われますが、どちらを選んでも違和感はあまり感じません。

画面右のパラメーターからアニメーションの微調整が出来ます。
このアニメーションでOKと思ったら、右上の「DOWNLOAD」をクリック。
表示されたウィンドウで再度「DOWNLOAD」をクリックしましょう。

他にも欲しかったら、別のアニメーションを選択してどんどんダウンロードして行きましょう。
ダウンロードが終わったらMixamoの作業は終了です。

※ちなみに、MixamoはFuse以外で作った3Dモデルにもアニメーションがつけられます
オリジナルの3Dモデルをアニメーションさせたい場合は使ってみるのも良いのではないでしょうか。

ダウンロードしたFBXをCinema4Dで開く。

保存したFBXは、様々な3Dソフトで開く事が出来ます。
下記はデスクトップに保存したT-poseのFBXデータダンスアニメーションを含んだFBXデータです。


私の使っている3DソフトはCinema4Dがメインなので、上記画像の下のファイルをCinema4Dに読み込みます。

・Cinema4Dの画面左上の「ファイル」→「開く」で任意のFBXデータを選択して読み込みます。

インポート設定は以下の画面のままでOKです。

表示されました!そして…。

画面中央下部の緑色の再生ボタンを押せば、アニメーションしてくれます!
Altボタンを押しながらマウスを操作すると、色んな角度からアニメーションを確認できます。

非常に便利ですが…同時になんとも恐ろしいですね!
何が恐ろしいって、
絵が描けなくてもFuseとMixamoの組み合わせで出力したものをトレースしてしまえば、
もう誰でも漫画やコンテが描けそうなところが…です(苦笑)

さて、次回は現状、左のようなリアルな見た目のマリオさんを
右のようにシンプルな印象にするまでを解説したいと思います。

長文を読んで頂き、ありがとうございました。
お疲れ様でした!

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