フロントランナーMVと「RHCharacterTools」のご紹介。

マリオ・デモンズ様「フロントランナー」のMVを制作させて頂きました。

今作はCinema4DでVRoidを使ったキャラクターアニメーションをMVに盛り込む
…というのが一つの目標でした。

MVをご覧頂き、気に入って下さった方がおられましたら
制作も承っておりますので、是非ご相談下さい!
→こちら

さて、ブログ記事としては今回は「フロントランナー」のMV制作に用いた、
キャラクターアニメーション用プラグインについてお話ししたいと思います。

Cinema4Dでキャラクターを自由に動かしたい

最近は「はじめてのCinema4D 改訂第二版」
「一番分かりやすい Cinema4Dキャラクターの本」といった解説書も登場したので、
Cinema4Dを使ったキャラクターアニメーションの敷居はだいぶ下がったかもしれません。

そんな中、より簡単にキャラクターアニメーションをCinema4Dで作れるプラグイン
「RH Character Tools」(以下RHCT)を試してみました。
結果、とても使いやすかったので紹介したいと思います。

RH Character Toolsってなに?

RH Character Tools(以下RHCT)とは、
Mixamoでリギングしたモデルを、より簡単にポージングさせる事が可能になる有料プラグインです。

制作者…Young-duk Kim様
価格…48ドル(約5000円)
入手先…→こちら

主な機能は2つ。

1、MixamoでリギングしたモデルのTposeを読み込んでセットアップすることで、
  ほぼ全自動で手足や腰にIKを設定し、より簡単にポーズやモーションを付けることが出来る。

2、Mixamoでモーションを付けたFBXを、セットアップしたモデルに反映し
  調整することで簡単にモーションを作ることが出来る。

※「Mixamo」ってなに?
自作の3Dモデルにボーンとリギング、ウェイト設定をほぼ全自動でしてくれるウェブサービスです。
→こちらで解説しています。

RH Character Toolsを使ってみる

まずはセットアップまでの解説をしたいと思います。
最初に、Mixamoにアップするためのモデルを用意します。

Mixamoにアップするモデルを用意する。

今回は「C4Dちゃん(仮称)」をお借りします!
C4Dちゃんは「はじめてのCinema4D 改訂第2版」で私がキャラクターデザインさせて頂き、
コンノヒロム様がモデリングして下さったモデルです。

「はじめてのCinema4D 改訂第2版」のご購入は→こちら

書籍内で解説用サンプルとして、
コンノ様がMixamo用のデータを用意してくれているので、こちらを利用させて頂きます。

ダウンロードリンクは書籍内にあります。
※書籍は持ってない!…という方は、
→こちらを参考に、AdobeFuseなどを利用してモデルをご用意ください。

「はじめてのCinema4D 改訂第二版」書籍記載のサンプルデータDL先URLから
「sampledata」zipをダウンロード、解凍(展開)します。

②「sampledata」を2バイト文字(日本語や全角文字)を含ませないパスに移動させます。
例…Dドライブ直下など

「sampledata」→「ch-9」→「chara_mixamo」
ファイルをダブルクリックして開きます。

④そのまま何も弄らずにファイル→エクスポート→FBXで保存します。

私は「FBXバージョン7.4(2014)」で書き出しました。

これでMixamoにアップする、「chara_mixamo」というFBXファイルが出来ました。

Mixamoにモデルをアップする

https://www.mixamo.com/にアクセス、ログインします。

②「UPLOAD CHARACTER」を選び、
「chara_mixamo」のFBXをドラッグ&ドロップします。

③しばらくすると、このような画面になります。NEXTを押します。

④左下にあるカラーマーカーを指定の位置に配置していきます。

※肘の位置は地味に重要で、微妙な差でキャラクターがいかり肩になったり、なで肩になったりします。
配置できたら「NEXT」を押します。

⑤キャラクターが回転して、オートリガーが始まります。

「NEXT」を押して次に行きましょう。

⑥「Tpose」をダウンロードします。

※既になんらかのモーションが適用されていた場合は「UPLOAD CHARACTER」の下にある「×」を押して消してください。

「DOWNLOAD」ボタンをクリックして任意の場所に保存します。

⑦次に左のリストから適当にモーションをクリックし、必要であればDLします。

C4Dちゃんにモーションが適用されて動いたと思います。
私はこの後の解説用に「Backflip」というモーションをDLしました。

TposeのFBXに「RH Character Tools」をセットアップする。

※解説はRHCTが導入済みの状況で進めます。インストール方法などは後述します。

①ファイル→マージでTposeのFBXを読み込みます。

②名前が「ヌル」になっているので、分かりやすく「Tpose」と変えておきます。

③「Mixamo Controller」をコンテンツブラウザから読み込みます。

読み込むと画面のように、

CON_Master
Tpose
mixamo:Hips

となります。
この3つ以外のものがオブジェクトマネージャにあると、
RHCTはセットアップが上手く出来ないのでご注意下さい。

④「Con_Master」の緑の球体とキャラクターの左足のかかとの位置を合わせます。

⑤羽の様なアイコン(ジョイント)をクリックします。
下記のようなウィンドウが出た場合、OKを押してください。

これでセットアップは完了です。

セットアップが完了すると、オブジェクトマネージャの表示が以下のようになります。

IKの設定された手足を動かしてみる。

腰や手足の先についているボックスを動かすと、
IK(インバース・キネマティクス)でポーズが変わります。

・大まかに動かした様子

・指を動かす様子。それぞれを簡単に動かす為のスライダが用意されています。

腕を動かした際に手首の向きを合わせたい場合は、
画面上の「CON_RightHandAlign Hand」(右手の場合)をクリックします。

・手の向きを修正する様子。

腕や足の向きやひねり具合を変えたい場合、
肘や膝にある球体を移動させて調整します。

・足を動かす様子。足もスライダが用意されているのでポージングしやすいです。

動かしたい部位選択で混乱する!
という場合、部位選択用の「ビジュアルセレクタ」が用意されているのでこちらを使いましょう。

フレーム毎に任意のパーツを選択した状態で
座標のPSRにキーを打つ事でアニメーションを作れます。

ここでは割愛しますが、RHCTには様々な機能があり、初期ポーズに戻したりミラー機能でポーズを変えたりも出来ます。

RHCTを使って、VRoidモデルに「かめはめ波」のモーションをさせてみた作例。

※「VRoid」ってなに?
オリジナルの3Dモデルを簡単に作れるソフトウェアです。
「VRoidモデルをCinema4Dに取り込む方法」については
→こちらで簡易的に解説しています。

Mixamoのモーションを利用して違うアニメーションを作る

次はMixamoのモーションを利用してオリジナルのアニメーションを作ります。
TposeのFBXにRHCTをセットアップした状態から始めます。

①先ほどDLしておいた「Backflip」(バック転)のFBXファイル→マージで読み込みます。

「CON_Master」を選択した状態で、
「Mocap To Controller」のアイコンをクリックします。

「何フレームから何フレームまでに適用させるのか?」と聞かれるので、指定します。

今回は0からで良いのでそのままOKをクリックしました。
徐々にポーズが適用され、バック転のモーションがベイクされます。

④2人のC4Dちゃんが重なっているとプレビュー画面が見づらいので、
「Backflip」(バック転)のFBXを非表示にします。

お疲れ様です。これで下準備が完了しました。

バック転をサマーソルトキックに変えてみる

バック転をTposeに反映させる事が出来ました。今回はここから「サマーソルトキック」に変えていきたいと思います。

しゃがみ状態から飛び上がって、空中で一回転しながら蹴りを放ち、
地面に着地してまたしゃがむ…という流れです。

バック転の初期モーションはこちら。

①1フレーム目を「しゃがみポーズ」に変えます。
腰のIKを下げて、手足の先についたIKのボックスを移動させて、おおまかに片膝立ちのポーズをつけたら
肘や膝の球体の位置を動かして調整します。
※調整後、各部位のキーフレームを打つのを忘れないようにしてください。

キーを押し忘れたまま、Ctrl+Zキーを押すと元のポーズに戻ってしまうので注意してください。

②指を曲げて拳を作ります。
指を動かす際には前述の通り、専用のスライダーが用意されているので楽に微調整が出来ます。

大体出来ました。

最終フレームも同じ様に付けます。

③キーフレームを削除して調整します。

再生してみると、一瞬で元のポーズに戻ってしまっています。
これは1フレーム目のポーズを変えても、
2フレーム目からは元のバック転のポーズが設定されているからです。
なので、2フレーム目以降のポーズをある程度削除して歯抜きにします。

同じく落下時のキーフレームも消去します。

さて、再生してみると変更したポーズと元のポーズとの間の補完フレームで
手や足がグリン!と意図せず回転してしまう場合があります。

その際は手動で直します。
手のIKボックスを選択したのち、
プレビュー画面にある「CON_RightHandAlign Hand」(右手の場合)をクリックすると自動的に修正されます。

足先については、回転させて修正します。
無事、しゃがみポーズからバック転してまたしゃがみポーズに戻るアニメーションが出来ました。

④キックさせます。

次は右足をジャンプの頂点に差し掛かったあたりで伸ばしてキックに見えるようにポーズを変えます。
右足のIKボックスを移動させてポーズを付け、前後のフレームを削除、調整します。
意図せずに手足がグリン!と動いてしまった場合は前述の方法で修正します。

出来上がったのがこちらです。

元のバック転との比較がこちら。
サマーソルトキックの方は演出の為もあり、緩急をつけています。

更に、「空」「カメラ」「sketch&toon」「マテリアル設定」を施して、
「ボロノイ分割させた立方体にブロック塀のマテリアルを付けたもの」を配置し、
キックの瞬間に壊れるように設定したのがこちらです。

※足から炎が出ているのは有料プラグインの「x-particles」を使っています。

同じネタで、過去にこんな映像も作ったのでついでに貼っておきます(笑)

ちなみにRHCTのバージョン1.04からは、
「Tpose」を「モーションクリップ」に追加して尺を変えたり、ピボット機能で移動させたりなども可能になりました。

Cinema4Dはキャラクターアニメーションもいける!

「C4Dはモーショングラフィックスには強いが、キャラクターアニメーションには弱い」
…という声は以前から聞いており、私もそうなのかもなあ~と思ってきましたが、
Mixamo、モーションクリップ、RH Character Toolsを用いることで初心者でもわりといけそう!
と、最近は思っています。

マテリアルをアニメ風や水彩風に設定したり
sketch&toonで線画を加えれば、
こんなキャラクターアニメーションも作れます。

「モデルを作るのが大変!」という方は
Adobe Fuseの他、
VRoidのモデルを読み込んで使ったり、
Daz3Dのモデルを読み込んで使ったりも出来ます。

「はじめてのCinema4D 改訂第2版」では、
キャラクターモデリングの方法も動画付きで解説されていますので、
フルキャストに挑戦してみるのも良いと思います。

また、Cinema4D R20ではボリュームモデリングの機能もあるので、
プリミティブオブジェクトを組み合わせていくだけでも、
シンプルなキャラクターモデルなら作ることが出来ます。


上記はBodyPaint3Dで着色し、Sketch&toonで色鉛筆のような線画をつけたもの。

Mixamoに上手く持っていくモデルデータの作り方
「はじめてのCinema4D 改訂第2版」の505ページに書いてあります。
コンノ様の作ってくれた「chara_mixamo」を見れば、オブジェクト構成の参考にもなると思います。

日本語マニュアルの配布

今回、「RH Character Tools」の制作者様から許可を頂いたので、
私が翻訳した日本語マニュアルを置いておきます。

興味を持った人はDLして読んでみて下さい。
※翻訳はgoogle自動翻訳を元にヤクモレオが手を加えたものです。
誤訳が含まれている可能性もありますので、購入された方は韓国語版または英語版のマニュアルもご一読下さい。

日本語マニュアルのDLはこちら→
※インストール方法や機能の詳細はマニュアル内でご確認ください。

RH Character Toolsを使うメリットとデメリット

メリット
・Mixamoと連携する事で誰でも簡単に3Dキャラクターのセッティングが出来る。

・Cinema4Dで簡単にキャラクターアニメーションが作れる。

・Mixamoのモーション素材をより生かすことが出来る。

デメリット
・有料である(48ドル)

・RHCTはMixamoのサービスありきなので
Mixamoのサービスが終了したり、何かしら改変された場合に使えなくなる可能性がある。
(制作者様に確認しましたところ、サービスが改変された場合には可能な限り迅速に対応したい、との事でした)

・RHCTには表情を変える機能はないので、C4D側で別途設定する必要がある。

・RHCTのデメリットではないが、VRoidやDaz3DのモデルをMixamoに持っていくには変換や調整が必要。
(Fuseの様にそのまま読み込むことは出来ません)

まとめ

今回は「フロントランナー」のMV制作に用いた
キャラクターアニメーション用プラグイン「RH Character Tools」について書きました。

人の形になっていれば
「Mixamo」がリギングをしてくれて、
「RH Character Tools」がモーションやポーズ付けを手伝ってくれる…というわけです。

デメリットもありますが、今のところ買って良かった!と思っています。
参考になりましたら幸いです。

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