「SpeedX」を試してみる。

AfterEffectsとPremireProで利用できる、
AIを用いたリタイミングツール、「SpeedX」を試してみました。

まずは動画をご覧ください。
※使ったのは試用版なので、格子模様が出ております。

目的

目的は補完フレームを生成して綺麗なスローモーションを作ること、
タイムリマップなどで引き延ばした映像の補完
3Dキャラクターアニメーションや手描きアニメーションの動きの補完です。

購入先

海外本家様
https://aescripts.com/speedx/
国内代理店様
https://flashbackj.com/product/speedx

使い方など

※まずは公式の解説を見てください。

以下はあくまで「試用版を触った範囲かつ、私の目的に沿った使い方」になります。
購入して使い込んだプラグインではないので、どこか勘違いしている可能性もあります)

①speedxで3倍に尺を引き延ばしたい場合
「3秒の動画を9秒に伸ばしてspeedxで補完したい!」という場合は
まず9秒のコンポを作り、3秒の動画を配置してタイムリマップを適用します。

「タイムリマップのキーフレーム」はいじらず「レイヤーバー」を9秒の最大まで引き伸ばします。

SpeedXエフェクトを適用して、「speed ratio」33%~38%ぐらいに設定します。

②speedxで2倍に尺を引き延ばしたい場合

「3秒の動画を6秒に伸ばして、speedxで補完したい!」という場合は
上と同様の手順で、
まず6秒のコンポを作り、3秒の動画を配置してタイムリマップを適用します。
「タイムリマップのキーフレーム」はいじらず「レイヤーバー」を6秒の最大まで引き伸ばします。

SpeedXエフェクトを適用して、「speed ratio」50%に設定します。

③speedxを等倍で使いたい場合

「補完機能だけを使いたい!」という場合は
3秒の動画の場合、そのままの尺のコンポを作ります。
3秒の動画を配置してタイムリマップを適用。
「タイムリマップのキーフレーム」を1.5秒~2秒ぐらいの位置に移動します。

SpeedXエフェクトを適用して、「speed ratio」50%に設定します。
※3秒の動画にspeed ratio100%で適用しても補完は行われない様です。

分かりづらいんだけど?

肝はタイムリマップ尺の考え方でしょうか。

例えば、
3秒の動画を3秒のコンポジションに配置してSpeedXを使ったとします。
「3秒の動画」を「3分の1の速度にしたい」場合、
3秒のコンポジションでは「全体の3分の1しか入っていない動画」になります。

なぜなら、動画は3倍の長さになっているからです。
全て表示するには3秒×3倍=9秒のコンポジションを用意してあげる必要があります。

そして適用する素材も
「動画自体が3秒で終わっていたとしても、9秒まで最後のフレームの絵が続く状態にしておく」
必要があるのです。それが簡単に出来るのがタイムリマップ機能なのです。

※ちなみに「レイヤー」→「時間」→「最後のフレームでフリーズ」でも同じことは出来ますが
「タイムリマップ」と違って、時間の伸縮は出来ません。

「Interpolation」 の「Smooth」と「Sharp」の違いって何?

SpeedXの「Interpolation」 の項目で「Smooth」「Sharp」が選べます。

その比較動画を作りました。
※格子模様が点滅しているとわかりづらいので、あえて格子を白く塗りつぶしています。

正直、「Smooth」と「Sharp」の差はよく分かりませんね(汗)

補完部分の歪み

「中割り」みたいなものを自動で作っているわけなので、
一時停止してみると歪みが分かります。
冒頭の動画内でも書いてありますが、
カメラの手前で大きく動くような動きは補完に違和感が出るようです。

Youtubeで頂いた質問のお返事

前提の説明がないままに、Youtubeのコメント欄で文字だけで伝えるのは難しい…
と思ったのでこちらに書きたいと思います。

・ご質問内容
「動画の一部を切り取ってSpeedXを適用させ、速度に変化をつけると欲しいシーンとは別のシーンが表示されてしまう」

回答はこちらです。

「一部を切り取った動画」「レイヤーを分割などで切り取ったもの」であれば
一度、素材としてその部分を「MP4」なり「AVI」なりで書き出し、
その書き出した動画にSpeedXを適用させてみてください。
それが一番わかりやすいかな?と思います。

「レイヤーを分割」などで切り出した動画の場合は
表示されていないだけで、
表示範囲の前後のフレームには動画があるので適用した際の結果が変わります。

SpeedXは表示されていない部分も含めて計算するようなので、
欲しいシーンと別のシーンが表示されてしまうのだと思います。
(※ご注意 「Speedx」v1.0の試用版で検証しています)

まとめ

メリット…ガタガタした動きの動画を滑らかにすることが出来る。
デメリット補間部分を一時停止してみてみると、綺麗とは言えない。
      カメラに物体が近づくような映像の場合、補完処理に違和感が出てしまう。

素材と使い方次第…という感じですね。私はわりと前向きに購入を検討しています!

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