Blenderのアドオンを使ってみる
久々のブログ更新です!
□Blenderのアドオンを使ってみる
先日、Blender Marketのセールで買ったアドオンをテストしてみました。
軽く触った感想などを書きたいと思います。
今回テストしたものは以下の4つです。
・J-MoGraph
・Flared- Lens Flares In Blender
・Scatter5
・Physical Starlight And Atmosphere
■J-MoGraph(Pro)
購入先は→こちら
価格は39ドル(セール時29.25)
こちらはアドオンではなく、
Cinema4Dでいう「クローナー」、「エフェクター」、「フィールド」が使える
ジオメトリノードのセットです。
簡単操作で分かりやすく、動作も快適です。
冒頭の動画では「小さなサル」を「大きなサルの頂点」に沿ってクローナーで配置し、
ノイズエフェクターで自動的にアニメーションを付け、球体オブジェクトのフィールドでその動きを制御しています。
(ざっくりした説明ですが、Cinema4Dユーザーには伝わるかな?と思います)
その他、
ボリュームの雲などを試しに複製、配置、調整してみましたが、便利に使えそうです。
※青空にボリュームの雲を複製して配置したテスト画像。
ただリリースして間もない上に、Blender本体機能の制約もあるので
本家Cinema4Dの機能と比べると「これからの進化に期待」という感じです。
とてもよく出来ていますが、Cinema4Dユーザーとしては
Cinema4Dの凄さを再確認する事にもなりました。
ちなみに私の環境だとサブPCとメインPC、どちらもBlender3.0.0では上手く動きませんでした。
3.1.2では問題なく動きました。
チュートリアル通りに動かない!という方は別のバージョンで試してみてください。
■Flared- Lens Flares In Blender
購入先は→こちら
価格は39ドル(セール時29.25ドル)
AfterEffectsでいうOptical Flareですね。
太陽やライトなどにフレアや、レンズの汚れを付け加えることが出来ます。
(立方体やエンプティなどに適用することも可能)
冒頭の映像では、太陽からのフレアの表現で使ってみました。
こういったフレアはAfterEffectsで後付けしても良いのですが、
Blender操作時に最終的なルックが見えていると
創作のモチベーションが上がるような気もします(笑)
簡単操作で分かりやすく、動作も重くはない印象です。
手前のオブジェクトにフレアが隠れた際、自動的にフレアが消える
…と良いのですが、現状は手動で行うしかありません。
アドオンの制作者様は自動化を目指しているとのこと。
ここが自動的にシミュレートできるようになれば、
Blender内でフレアを付けることにもっと価値が出そうに思います。
同種のアドオンに「Flares Wizard」というものもあり、
そちらも試してみたくなりますね。
■Scatter5
購入先は→こちら
価格は99ドル(セール時74.25ドル)
オブジェクトを複製、配置するアドオンです。
植生アドオンのイメージがありますが、植生に限ったものではありません。
植生アセットが大量に含まれているので、草花や樹木を一気に配置するのは楽になります。
個人的なメリットは風揺れ機能。
Scatterの風揺れ機能は実は疑似的なものなのですが
大量に生えた草や遠景などで使う場合であれば、そんなに違和感がありません。
Cinema4Dの植生プラグイン、「Forester」なんかは風揺れ機能が強力で自由度も高いのですが
大量の草花を風揺れさせようとするとどうしても動作が重くなります。
Scatterも動作が軽いわけではないのですが
割り切って疑似的なアニメーションにしているのもあって、気楽に使えます。
また、Blenderの植生アドオンといえば
「Botaniq」も有名ですね。
Botaniqにも「風揺れ機能」があります。
しかし、現状は一部の樹木のみ対応で、今のところ草花は未対応。
なので、私はBotaniqとScatterを組み合わせて使う予定です。
※Botaniqの樹木(手前の3本)とScatter(それ以外の植生全て)を組み合わせたテスト動画。
上記動画で、Botaniqの樹木は枝が風に揺られて動いていますが
Scatterの草や木は単純に前後左右に回転しているだけなのが分かると思います。
ですが、個人的にはこれで十分かなと感じています。
Scatterには連携して使用できる別売りの植生アドオンもあるので
もっとこだわりたい!という場合には
Scatterで草花を風揺れさせたい→「GrassBlade」を購入して併用する。
Scatterで樹木を風揺れさせたい→「Vegetation」を購入して併用する。
という方法もあるようです。
(※その2つは未購入なので詳細は分かりません)
■Physical Starlight And Atmosphere
価格は58ドル(セール時43.50ドル)
空を作る…というよりは豪華な照明を作るアドオンという方が良いかも?しれません。
時間変更可能な空、大気、雲など気軽に作れます。
Blenderの空アドオンもかなり種類があって、どれを選ぶか迷いますね。
私が今回、Physical Starlight And Atmosphereを選んだのは信頼しているBlenderユーザーの方の
お勧めがあったのと新しめのバージョンは動作が軽い、というレビューを見たからです。
実際、以前購入した別の空アドオンの「Pure-Sky」と比べると動作はかなり軽いです。
「Pure-Sky」の場合、Eeveeで使うとEeveeの制約によって描画範囲の問題が発生してしまいますが、
こちらは手法が違うのでその心配はありません。
(※Pure-Skyの制作者様も将来的には解決したいと言っておりました)
反面、Pure-Skyと比べるとリアルさでは負けます。
また雲の種類が少ないのも残念です。
とはいえ、
「編集出来る空をとりあえず配置したい」
「360度調整可能なカラーのバックを配置したい」
といった場合には重宝するアドオンです。
「Pure-Sky」は最新版で多少軽くなりましたが、スペックに余裕が無い環境で使おうとすると
「Pure-Sky」ありきでワークフローを考えなければ…と思うぐらいに動作が重くなると思います。
現在のPCスペックに自信が無い人はPhysical Starlight And Atmosphereの方がお勧めです。
■空と雲についての余談
Physical Starlight And Atmosphereは
「雲の種類が少ない」「リアルではない」…と書きましたが、
ボリュームの雲をスケール調整して配置するなどである程度カバー出来ると思います。
ボリューム(VDB)の素材は結構、無償配布されているので
気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
VDBデータを無償配布してくれているサイト→こちら
空は「HDRI素材」を使うという手もあり、
私はINSYDIUMの「360Skies」という空の素材セットをよく使います。
(※以前は単体購入できましたが、現在はサブスクリプション契約で利用可能です)
HDRI素材とボリュームの雲を併用するという方法もあるので、
状況次第で使い分けが大事ですね。
■まとめ
今回のセールは
円安のタイミングということもあり、うまみが薄かったのが残念でした。
お金を使った分、元を取れるように頑張りたいと思います(笑)
実は、今回紹介したアドオンの他にも購入してたり…
また次の機会にでも紹介できたらと思います。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。
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