VRoidモデルをClipStudioで直接使ってみる。
簡単に3Dモデルが制作出来るソフトウェア、
VRoidが盛り上がって来てますね!
私も色んな使い方を模索しています。
今回は「VRoidモデル」をClipStudioで直接使ってみた、という記事です。
画像を加工するといったものではありません。
自分好みの容姿が作れる、という点では最強のデッサン人形かもしれません。
「レイヤーのプロパティ」で線画抽出とトーンをONにすると、
それだけでパッと見、漫画の絵柄に見えるから面白いです。
…もしかすると近い将来、絵が描けなくても漫画が作れるようになるかも!?
■使ってみた結果の動画
最初にまとめた動画を載せておきます。
「書き出した静止画をクリップスタジオで加工したもの」とは違うのが分かると思います。
ラスタライズせずとも、リアルタイムで線画とトーンのモデルが動くのはちょっと面白かったです(笑)
※ちなみに、「ClipStudioに素材登録」とありますが、Assetストアで売っているわけではありません。
□素材登録してClipStudioPaintで読み込むまでの流れ
需要があるかは分かりませんが、ClipStudioで使うまでの流れを解説します。
■1.まずは「VRM」を入手する。
VRMは3Dモデルを扱う為のファイルの一種です。
「VRoidStudio」で一から自分で作ってもいいですし、
「VRoidHub」に投稿されたVRMモデルを借りて来ても良いと思います。
「VRoidStudio」→こちら
「VRoidHUB」→こちら
私はVRoidHubからから「千駄ヶ谷 渋」さんという公式が制作されたキャラクターをお借りしました。
「千駄ヶ谷 渋」→こちら
■2.VRMファイルをPMXに変換するソフト「VRM2PMXConverter」をダウンロードする。
「VRM2PMXConverter」→こちら
下記の動画が詳しく解説してくれています。(ダウンロードパスもこちらに載っています)
■3.「VRM2PMXConverter」を起動する。
ソフトをダウンロードしたら、解凍(展開)して中身を開きましょう。
変換したい「VRMファイル」を選択しましょう。そうすると…。
緑のチェックマークが出たら変換終了です。20~30秒ぐらいかかりますので気長に待ちましょう。
「PmxExport」というフォルダが出来、その中に変換済みのPMXが含まれております。
■4.ソフトを終了させ、フォルダのリネームをする。
ソフトの終了はウィンドウ右上に「×」マークが無いので、タスクバーから行います。
※次回使用した際に、同じ名前では面倒なので「PmxExport」のフォルダ名は適当にリネームしておきましょう。
■5.セルシスのサイトから「ClipStudioCoordinate」をダウンロードする。
これは、PMXを読み込んでClipStudioに素材登録するのに使います。無料です。
「ClipStudioCoordinate」→こちら
■6.「ClipStudioCoordinate」を起動する。
「ClipStudioCoordinate」をインストールして起動します。
※私は古いバージョンを使っています。新しいバージョンは見た目が違っているかもしれません。ご了承下さい。
「+」のアイコンをクリックします。
読み込みたいPMXファイルを選択します。
しばらくすると画面にモデルが現れます。
※VRoidキャラクターの髪の毛やまつげなどの色が白くなっていますが、
どうも読み込んだ際にテクスチャの「乗算」設定が「通常」になってしまうから…みたいですね。
今回はこのまま進めます。
■7.読み込んだモデルにボーンマッピングする。
上記画像右上にある、「骨」のアイコンをクリックします。
これはモデルにボーンマッピングする為のアイコンです。
クリックすると下のような画面が現れます。
画面の指示にそって腕の角度を調整します。
お手本と腕の角度を合わせ、頭、指、足を右クリックで指定していきます。
全て指定し終わったら、サンプルのポーズに合わせてみます。同じポーズになっていれば問題ありません。
■8.素材登録の為の写真を撮影する。
■9.名前を付けて素材として登録する。
自分がClipStuidoシリーズの「Paint」や「Action」などで使う為に登録します。
これで「ClipStudioCoordinate」の作業は終わりです。
■10.「ClipStudioPaint」でキャンバスに読み込む。
「ClipStudioPaint」を開くと、
素材の「キャラクター」の項目に追加されているはずです。
後はキャンバスにドラッグして使いましょう!
ポーズ素材をキャラクターにドラッグ&ドロップするとポーズが変わります。
当然、角度も自由自在です。
下記の画像は「線画抽出」をONにしたものです。リアルタイムでこれが描画されるのはちょっと面白いですね。
□ご注意
■権利面などにつきまして
PMXは元々MMD(ミクミクダンス)の為のファイル形式です。
本来MMDモデルを利用する際は、
モデル制作者様を尊重し、同梱の「READ ME」テキストファイルなどを読み、利用規約に沿って使う必要があります。
そういう意味では、なかなか好きに利用するのは難しかったのですが、
VRoidの場合は、VRoidStudioで自作したモデルについては商用利用可能だそうです。
VRoidHubに投稿されているモデルでも、公式モデルなど一部は商用利用可能なものもあります。
※利用規約は作者毎に決められていますので、注意してご利用下さい。
ただし、
「VRMをPMXに変換すること」そのものや「変換したファイルについての権利面の詳細」
は私も理解出来ているわけではありません。
万が一、何らかの問題が発生しましても責任は負い兼ねます。ご了承の上、ご利用ください。
■終わりに
なんだかもう、
絵が描けなくても誰でも漫画が作れるようになりそうな気がしますね。
VRoidで漫画用のキャラクターを作って、
ClipStudioPaintでポーズをつけて、
コマ毎にラスタライズして表情や細部を描き足す…
これはこれで多少手間かもしれませんが、漫画を作るハードルがまた一段低くなったのは間違いないと思います。
ちなみに、動画の途中で出て来た「ClipStudioAction(レガシー版)」はアニメーションを制作する為のソフトです。
こちらも直感的に3Dモデルを動かしたり表情を自由に変えることが出来るので、
3DCGアニメにチャレンジしてみたい人は購入を検討してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んで頂けまして、ありがとうございました!
映像、イラスト、漫画、コンテなどの制作、画像加工を承っております!→こちら