Redeshiftでワイヤーフレーム表現をしてみる。
今回は「Redshift」で「ワイヤーフレーム表現」のレンダリングをしてみます。
こういうのですね。
※私は「Redshift」の製品版を使い始めてまだ半年程度です。
詳しい方で認識違いやミスに気付いた方がおられましたら、是非ご指摘下さい!
■Cinema4Dでワイヤーフレーム表現をする一般的な方法
ちなみにRedshiftとは無関係に、
Cinema4Dでワイヤーフレーム表現をする方法はいくつかあります。
※今回のメインではないのでサラッと解説します。
・1、アトムを使う方法
「アトム」を配置し、オブジェクトを子にして、「ポイント(球)の半径」を小さな値にしてレンダリングします。
・2、Sketch&Toonを使う方法
オブジェクトを右クリック→「レンダータグ」→「sketchスタイルタグ」をつけます。
線種で「エッジ」のみにチェックを入れます。
「シェーディング」「カラーライズ」のチェックをオンにします。
「カラー」を白一色(任意)にしてレンダリングします。
・3、セルシェーダーを使う方法
オブジェクトを配置して、「レンダリング設定」で「特殊効果」→「セルシェーダー」をクリック。
「セルシェーダー」の「輪郭線」と「ポリゴンのエッジ」のチェックをオンにしてレンダリングします。
・4、プラグインを使う方法
→こちらの無償プラグインを使います。
(※最新バージョンのCinema4Dに対応しているかどうかは分かりません)
私が知らないだけで、他にもあるかもしれません。
では、次からが本題です。
外部レンダラーの「Redshift」でワイヤーフレーム表現をする方法です。
■Redshiftでワイヤーフレーム表現はとても簡単!
UI左下の「作成」→「Redshift」→「Materials」→「Material」で
Redshiftの基本のマテリアルを作ります。
UI右下の「Edit Shader Graph…」をクリックして、
「Redshift Shader Graph」ウィンドウを開きます。
Shader Graphウィンドウの左に「Nodes」というノードのリストがあるので、
「Textures」→「WireFrame」をShaderGraphの何もないところにドラッグアンドドロップします。
「RS Material」ノードから「Output」ノードの「Surface」に繋がっているワイアを解除して、
「WireFrame」ノードの「Out」と「Output」ノードの「Surface」をつなぎます。
球体オブジェクトを配置して、マテリアルを球体オブジェクトに割り当ててみましょう。
「Redshift RenderView」を見てみると、ワイヤーフレームになっているのが分かると思います。
■各パラメーターについて
WireFrameノード→「General」の各パラメーターを触ってみましょう。
「Polygon Color」…ポリゴンの色を変更できます。
「WireColor」…ワイヤーフレームの色を変更できます。
「WireThickness」…ワイヤーフレームの太さを変更できます。
「ShowHiddenEdges」…オンにすると、隠れていたエッジが表示されます。
■ワイヤーフレームだけをレンダリングするには?
さて、
ここまでのやり方ですと「ワイヤーフレームのみをレンダリングする」ことが出来ません。
必ずポリゴンの地の色が出てしまいます。
「Polygon Color」のアルファの値を0にしても、透過してくれません。
これを解決するには、
「RS Material」ノードを間に挟みます。
先程のマテリアルを修正しても良いのですが、ここでは新たに作ります。
同じ工程で進めたら、
「WireFrame」ノードの「Out」から、「RS Material」ノードの「Overall」→「Opacity Color」にワイアをつなぎます。
そして、
「RS Material」ノードの「Out Color」から、「Output」ノードの「Surface」にワイアをつなぎます。
「Polygon Color」のHSVを0…真っ黒にして、「Wire Color」に任意の色を付けます。
ここでは、「正多面体オブジェクト」を配置して、
出来たマテリアルを正多面体オブジェクトに付けました。
「Redshift RenderView」を見てみると、ワイヤーフレームのみになっているのが分かると思います。
前回のマテリアルを付けたものが左、今回のが右です。
■ワイヤーフレームを光らせてみる
ワイヤーフレームに限った話ではありませんが、
光らせたい場合は
「RS Material」ノード→「Overall」→「Emission」を黒から白に変えて、
「Emission Weight」の値を0から2などに上げます。
すると、こんな感じで発光するようになりました。
発光しましたが、若干黄色っぽくなっています。
いっその事、「Emission Weight」の値を0から100に上げてみましょう。
赤が黄色になりました。発光の強さで色味が変わっていくのですね。
「いや、私は赤色のまま発光させたいのだ!」と言う場合、
「RS Material」→「Overall」→「Emission」の色を変えます。
無事、赤色のまま発光させることが出来ました。
■PostFXを使ってみる
せっかくなので、
Redshiftの「PostFX」も使ってレンダリングしてみましょう。
まず、先ほど「Emission Weight」の値を100に上げましたが、
値が大きい方が効果の違いが分かりやすいので、ある程度上げておきましょう。
「Redshift RenderView」のウィンドウ右上に歯車のマークがあるので、そこをクリックします。
※そんなの無い!という人は、ウィンドウを横に引き伸ばしてみてください。隠れた部分が現れます。
長くなるので、詳細は省きますが、このような演出を加えることが出来ます。
もちろん、PostFXを使わずにレンダリングして、AfterEffectsなどで効果を後から付けるのでも良いのですが、
そこらへんは好みで使い分けると良いかと思います。
■オブジェクトを発光させてライトの様に使う
「RS Material」ノード→「Overall」→「Emission」を黒から白に変えて、
「Emission Weight」の値を上げると発光させることが出来ると書きました。
今回は、周囲のオブジェクトにもその影響を与えてみたいと思います。
まずは分かりやすくするため、「平面」を配置して、光の影響を受ける「壁」を作ります。
※上記画像の灰色部分が壁です。
「壁」用にRedshiftの基本のマテリアルを作って付けておきます。
私はこの画像の様に設定しました。
レンダリングしてみる…と、
壁に反射して映っているものの、発光が影響を与えているようには見えません。
これは、「GI(global illumination)」の設定をしていないからです。
Redshiftのレンダリング設定から「GI」の項目をクリックします。
「GI」→「General」→「Primary GI Engine」「Secondary GI Engine」が
「None」になっているのをそれ以外に変えます。
私は今回は「Brute Force 」にしました。
レンダリングしてみると、
今度は発光が壁に影響を与えているのが分かります。
が、ノイズだらけであまり綺麗ではありません。
次はこれを解決します。
「Brute Force GI」→「Number of Rays」の値が初期設定では「16」になっているので、
「1280」(任意)に上げてみましょう。
すると…綺麗になりました!
無事、オブジェクトから発する光が壁に影響を与えさせることが出来ました。
■ネオンライトのような表現をしてみる
では前回の内容を踏まえて、
今回はネオンライトの様な表現をしてみます。
レンダリング設定は「■オブジェクトを発光させてライトの様に使う」の時と同じでOKです。
前回までのワイヤーフレームのマテリアルを付けたオブジェクトは非表示にして、
「MoGraph」→「Mo Text」で適当な文字を壁の前に配置して光らせてみます。
文字は赤く光らせることにします。
レンダリングすると、
「RS Materialノード」→「Overall」→「Opacity 」の色を変えてみます。
ネオンの様な表現が出来ました!
ノイズをもっと無くしたい!という場合は、
「Brute Force GI」→「Number of Rays」の値をより上げてみると良いでしょう。
※ただし、その分レンダリング時間は長くなります。
■他にも方法は色々ある
今回は、ワイヤーフレーム表現からの展開だったこともあって、
オブジェクトを発光させるのに「RS Material」での表現をご紹介しましたが、
「RS Incandescent」を使ったり、「メッシュライト」を使う方法などもあります。
長くなってしまうので割愛しますが、そのうち記事にしたいと思います。
■Redshiftを学びたいならば
緒方達郎様が投稿して下さっている、こちらの動画シリーズがお勧めです。
「あなたが神ですか!」と口に出したくなるぐらい、丁寧で内容の濃いチュートリアルです。
Redshiftを勉強しようとしたら
これまでは海外の外国語講座が中心で、日本語解説なんてほぼ無かったのです。
これを無償で公開して下さっている緒方さんには頭があがりません!(汗)
その他、日本語の情報ですと
・コンノヒロム様のサイト→こちら
・TATnote様のnote→こちら
・C3D様のブログ記事→こちら
が大変勉強になると思います。
是非、アクセスしてみてください。
どなたかの参考になれましたら幸いです。
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