ココナラってどうなの?(完)

前回「続・ココナラってどうなの?」の続きの記事で、今回で完結となります。

出品側としてココナラを利用するにあたっての
デメリットや問題、その対処方法について書いています。

今回は著作権などについても触れているので、ココナラそのものに興味の無い方にも
参考になるところがあるかな?と思います。

前回の記事はこちら、初回の記事はこちらです。

ココナラの利用規約や説明を読まずに購入するお客さんがいる。

これはとても多いです。

後から「そんなの聞いてない!知らない!」と言われても困るので、
サービスが購入されてトークルームが開いたら、
大事な点は実際の取引の中で再度伝えるのが良いでしょう。

著作権などの法律に詳しくない、勘違いしているお客さんがいる。

依頼して作ってもらった納品物は誰のものでしょうか?

答えは、ココナラの場合は納品物の著作権(知的財産権)は出品者(制作側)に帰属します
実際のココナラの利用規約はこちら

(※画像は2018年2月15日のものです。利用規約が変わることもあると思うのでご自身で責任を持ってお確かめ下さい)

つまり、購入者にとって
「自分が依頼して作って貰ったのだから、自分のものであり、どう使っても良いのだ」とはならないのです。

購入者が自由に利用出来るのは
著作者と取り決めした「使用許諾の範囲内」であり、
「著作権そのもの」を譲渡されない限りは納品物を自由に使うことは出来ません。
また、著作権を譲渡するかどうかは、基本的に別途契約が必要です。

著作権に関する詳細はこちらのサイトが分かりやすいです!

具体例をあげてみます。

購入者がココナラでチラシ用にイラストを30枚描いてもらいました。
それを後からLINEスタンプにして売ろう!と思っても、
購入者は「チラシイラストの使用許諾」しか得ていないので、その場合は
新たに「LINEスタンプの使用許諾」をイラスト制作者から得る(購入する)必要がある…ということです。

「そんなの面倒くさい!12枚の足らない分は、組み合わせたり他の人に似せて描いてもらおう…!」
(LINEスタンプには合計42枚のイラストが必要)
なんてしてしまうと、更に「同一性保持権」の侵害となってしまいます。

同一性保持権とは、
著作者の意に反して納品物の一部を変更したり、切除したり、その他の改変を禁止する事が出来る権利です。

「ひこにゃん事件」などを検索して貰えば分かりやすいと思います。

もしお客さんに
「納品データを自由に使わせて欲しい」とお願いされた場合は、「著作権譲渡の契約」をしましょう。
平たく言えば、著作権を譲る代わりに制作費とは別に対価を貰いましょう。

ただ、その場合には
納品物に「第三者に権利のあるデータが含まれていないか」気をつけましょう。

納品物に第三者に権利のあるデータが含まれる場合…

例えば、ロゴ制作を依頼された場合、
納品したデータに既存のフォントを使っている
お客さんはそのロゴを商標登録出来ない可能性があります。

なぜなら、商標登録=登録者のもの…となるわけですが、
フォントデータのデザインは最初からフォント制作者の著作物だからです。

「ロイヤリティフリー!自由に使っていいよ!」…と書かれていても、著作権を放棄しているわけでは無いのです。

第三者が制作した素材を使って納品物を作る際、
制作者はその素材ごとの使用許諾範囲を認識している必要があります。

イラストには使っていいが、映像に使ってはいけないとか、
使用した作品が無償公開の場合は無料で使えるけど、対価を得る場合は素材制作者に料金を払う必要がある…とか、
様々なパターンがあります。

お客さんからすると、サービス出品者がそのあたりをどれだけ理解しているか?
というのも考慮した上で出品者を選択した方が良いでしょう。

約3割の手数料を取られる。

これはもう仕方ないですね(笑)

ココナラの運営もビジネスなので利益を得なくてはなりません。

現状は例えば50000円のサービスを購入しても、
出品者は約35000円しか貰えません。
となると、購入者は約35000円分の仕事しかして貰えない…かもしれません。
だからココナラ経由での依頼は控えよう…と考えるお客さんも多いのではないかと思います。

とはいえ、ココナラもテコ入れを考えているようで
50000円の出品サービスの場合、
手数料の引き下げを検討しているようです。(2018年2月15日現在)

せめて1割ぐらいになると良いのですが…。

デメリットだけじゃない?

前回、今回と大分ココナラの問題点ばかりを取り上げましたが、
もちろん良い部分もあります!

初回の記事で書いたメリット部分は省略しますが、
私はココナラで知り合った出版社、ゲーム開発会社、クリエイター、アーティストさん達と仲良くさせて頂き
継続して映像制作のお仕事を貰えたり、画像加工のお仕事を頂けております。
それらに関しては相場の対価を頂けており、大事なお仕事の一つとなっています。

※2018年4月4日のルール改定以降は、出品者側から外部取引をどんな形でも持ちかけると問題になるようになったようです。
名前を覚えてもらったり、ホームページの存在を購入者側に知ってもらうための工夫が必要になりそうですね。

自分が興味を持っていて、やってみたいけどチャンスがない!…といった方向のお仕事を
まず手に入れるキッカケとして、ココナラはとても良い場所だと思っています。

以上、ココナラの雑感でした。
ココナラを利用したい人の参考になれば幸いです。

ちなみに、
こちらが私のココナラのページです!

本業のお仕事でいっぱいいっぱいの時は、
ココナラのサービスは受付を一時停止にしている事があります。
停止になっていた場合は、ホームページ経由でご連絡下さいませ!

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